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番外編 六月二十四日③

  • 2019/06/24 22:12

 屋上。
 パーティが終わり、僕達は屋上に来ていた。
 勿論許可など取っていない。
 先生か誰かがやって来たら即終了、というチキンレースじみた観測会の始まりである。
「……見えますか? UFO」
「うーん。どうだろうね。なかなか見えないね……。やっぱり、瑞浪基地からUFOはもう発射されなくなったのかなあ……」
 部長は悲しげな表情を浮かべながら、望遠鏡を眺めているのだった。

   ※

 これからは後日談。
 というよりも言い訳のような何か。
「……あのねえ。部活動は生徒会選挙の間は禁止されているはず、というのは知っていると思ったのだけれど?」
 今日の宿直は、どうやら桜山先生だったらしい。
 桜山先生曰く、一階を回覧していたところ、屋上でカメラのフラッシュめいた光が見えたので、こちらに向かってきた――ということらしいのだ。
「知らなかった、とは言わせないわよ? 野並くん。……まあ、あなたは特に『大事』な時期なんだから、こんな無茶しない方が良いと思うのだけれど」
 そう言って、部長の頭を撫でる桜山先生。
「……申し訳ございませんでした。責任は、全ては僕にあります。彼らには問題ありません。ですから、彼らには罰を与えないでください」
「私しか居ないから問題ないわよ。……今日の観測会はこれでお終い。時間が遅くならないうちにさっさと帰る。それで良いわね?」
 こくこく、と頷くみんな。
 そういう訳で、僕達はさっさと片付けを済ませ、家に帰るのであった。
 これは、そんな六月二十四日の――一日の物語だ。

 

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